『狡い』と言わないと疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

「『狡い』と言わないと疲れにくくなる」です。

大前提:人は、ストレスを感じると、それに対抗するため気力体力を消費し、その結果、疲れる。

    余分なストレスを感じなければ、その分疲れにくくなる。

小前提1:人は、口に出さなかった感情を、ある一定時間で忘却する。

小前提2:人は、自分の「正義感」が満たされないときストレスを感じる。

小前提3:人が、他人を『狡い』と感じるのは、任意の相手を観察したとき、

     相手が、自分の価値観に照らすと『不当』に利益を得ている、と感じたときである。

     言い換えると「相手が罰せられなければ(狡いと感じた)『私』の正義感は満たされない」

     状態にある。

     なお『不当』判定は、他の複数の立場から見て『正当』であっても覆ることは無い。


小前提3から、人は他人を『狡い』と感じることがあります。そして『狡い』と感じた相手が

罰せられないとき、小前提2からストレスを感じます。

ですが、小前提1から口から出されなかった感情は、一定時間で忘却されるため、

感情に付随して生じたストレスも消失しますので、大前提から、疲れにくくなります。


従って「『狡い』と言わないと疲れにくくなる」となります。


次回(8/31)は、「適切な一般化を行うと疲れにくくなる」です。


○『狡い』という感情が必要となる目的についての私見


   私は、『狡い』という感情が必要になる目的は、

   『自分のほうが相手より上でありたい』欲求を満たすことだと考えます。


   人は、『自分のほうが相手より上でありたい』と欲すると、まず現状分析を始めます。

   具体的には、相手の手札と自分の手札を比較します。

   手札には「その人の持ち物。お金も含む」「その人が出来ること」が含まれます。


   現状分析を行った結果、自分のほうが劣っていると感じ、かつ、劣っていることを認める勇気が

   無い場合、相手を貶める、つまり「彼(彼女)は不当に利益を得ているのだ」と考え、そこから、

   「だから本来は私のほうが上だ」と繋げることによって、ありのままの自分を認めることから

   逃避します。

   その逃避する力を増幅する感情が「狡い」です。

   余談ですが、逃避する人が、相手を不当だと断じる詳細な理由は、

   その人の知識と経験による後付になります。

   個人が得た知識と経験にしかよらない後付の理由ですので、不当だと断じられた相手の都合も

   知っている第三者が聞くと、論理破綻していることが良くあります。



○『狡い』という感情を不要にする手法


   当記事の前半で『狡い』と言わないと疲れにくくなるとしました。

   ここで、上記「『狡い』という感情が必要となる目的についての私見」に基づき、

   『狡い』という感情そのものを不要にする手法を記します。


   その手法は簡単です。他人と自分を上下関係でとらえることを止めるのです。

   言い換えると、『自分が他人より上の地位であることに価値を見出す世界像』を廃棄し、

   『自分と他人の立ち位置の比較が無価値である世界像』を選択しなおすのです。

   もっと縮めて申すならば「他所は他所。ウチはウチ。」です。


   他人がどうであろうと、他人は「あなた」の人生を生きているわけではありません。

   あなたが、あなた自身と比較すべき対象は「あなたが考える理想のあなた」です。


以上

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