緊張したとき無理やり息を吐き出すことを覚えると疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

「緊張したとき無理やり息を吐き出すことを覚えると疲れにくくなる」です。

大前提:人は緊張すると、力を入れ続けることになるため、リラックス時より疲れる。

小前提1:人は緊張すると、呼吸が浅くなる。逆に、呼吸を深くすると緊張を解くことができる。

小前提2:人は、息を吐き切る(呼気)と、反射(=末梢性化学受容器反射)により、

     息の吸い込み(吸気)に移行する。

小前提3:息を生理的限界まで吐き切ると、その後の吸気は、自ずと深くなる。


小前提2と3から、人が息を吐き切ると、深い呼吸に移行する、となります。

小前提1から、深い呼吸になると緊張が解けますから、

大前提を加えて、「息を吐き切ると、緊張が解けるため、緊張時より疲れにくくなる」、となります。


従って「緊張したとき無理やり息を吐き出すことを覚えると疲れにくくなる」となります。

次回(9/18)は、「からだのブレーキ筋を意識的にオンオフできると疲れにくくなる」です。


○呼吸について


  緊張している時は、息を潜めたり詰めたりしていても、意識が呼吸に行かず、

  息を吐き切ることになかなか思い至りません。

  ですが、誰かに「はい、深呼吸してー」と言われて実際にやって、緊張が軽くなった、

  という経験は誰しもあると思います。

  当記事は、その経験を一般化し、理屈づけたものです。

  息を吐き切ることから始めたのはなぜか。

  それは、息を詰めているときは、息を吸い込もうとしても、肺を囲む胸郭周囲の筋肉が

  緊張しているため胸郭が広がらず、息を吸い込めないためです。

  逆に、息を吐き切る場合、既に緊張している筋肉をさらに収縮させれば良いため、

  まだそちらのほうが、収縮している筋肉を弛緩させるよりは楽だ、ということに尽きます。

  (任意の部位を狙って弛緩・収縮できるようならば、緊張を解くのも意識的にできると思います)

  以上から当記事では、息を吐き切ることから始める深呼吸により緊張を解く方法を紹介しました。


  世の中にはいろいろな呼吸法の流派があり、武道でも武術でも重要なものです。

  興味が出た方は、ぜひ、さまざまな呼吸法を勉強なさって、ご自分に合った方法を見つけ出して

  いただきたく存じます。


以上