モノを持ち上げるとき掌を上に向けると疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

「モノを持ち上げるとき掌を上に向けると疲れにくくなる」です。

大前提:人は、特定の動きを行うとき、可能な限り多くの部位の筋肉、それも大きな筋肉を使えると

    一つ一つの筋肉の限界を超えにくくなるため、疲れにくくなる。

小前提:モノを持ち上げる動作は全身を使う。その際、掌を上に向けて持ち上げようとすると、

    持ち上げる方向、つまり手首・肘・肩の屈曲筋(※)を一方向に揃えて動かすことができる。


      (※)手首の屈曲:橈側手根屈筋、長掌筋、尺側手根屈筋

        肘の屈曲 :上腕二頭筋、上腕筋、腕橈骨筋

        肩の屈曲 :三角筋(前部)、大胸筋、烏口腕筋、肩甲下筋


小前提から、掌を上に向けることで手首・肘・肩を屈曲する筋肉を同一方向に揃えて動かせるため

大前提から、疲れにくくなる、となります。


また、掌を上に向けると、自然と脇も締まるため、力の作用点が体幹に近い位置になるため、

力の集中がより効率的になります。


従って「モノを持ち上げるとき掌を上に向けると疲れにくくなる」となります。


次回(10/05)は、「『沈黙する』『時間切れを待つ』という選択肢に気付くと疲れにくくなる」です。


○掌を上に向けられない場合


  掌を上に向けられない場合、肘先を下に向けることで肘と肩の屈曲筋を揃えて使えるため、

  次善の効率を得られます。


○モノを持ち上げる筋肉で最も重要な「大胸筋」


  モノを持ち上げるときに使われる筋肉で最も大きく、重要なのは「大胸筋」です。

  本質的には、手首や肘を伸ばした状態で固定しておいても、肩関節が屈曲すれば、

  モノは持ちあがります。

  そして、肩関節を屈曲する上で一番大きな筋肉が「大胸筋」です。

  「大胸筋」は、鎖骨、胸骨と肋軟骨から始まり、上腕骨の大結節稜に停止する筋肉です。

  特に、立位で地面に腕が並行になる90°以上に肩関節を挙げる場合、「大胸筋」の鎖骨部が

  主に働きます(三角筋の前部も同じ働きを行います)


以上