本当に困っていることを認知できないこともあると気付くと疲れにくくなる

こんにちは。平穏堂院長の田上俊和です。

本日の「疲れにくくなる暮らし方」は

本当に困っていることを認知できないこともあると気付くと疲れにくくなる」です。

 人は困っていることを認知すると、その解決策を考えます。

 

 ですが、色眼鏡で見てしまうと「本当に困っていること」を認知できなくなります。

 この「色眼鏡で見てしまうことがある」、つまり「本当に困っていることを認知できないこともある」ことに気づけないと、自分の解決策を絶対視し、見直さず、故に明後日の方向に努力し続け、永遠に解決しない可能性が高くなります。そうなれば気力体力を無駄に消耗し続け、疲れやすくなります。

 

 ここで、自分が色眼鏡で見ているのではないか?と懐疑的に自分の思考を見直せると、

自分や他人の「本当に困っていること」に近づく可能性が高くなり、より適切な解決策を

提示できるようになります。そうなれば解決に用いる気力体力が無駄になることも少なくなるため、

疲れにくくなります。

 

従って「本当に困っていることを認知できないこともあると気付くと疲れにくくなる」となります。

 

次回(4/4)は、「『状況が変わると過去の成功体験は無効になる』ことを知ると疲れにくくなる」です。

  

○色眼鏡(認知バイアス)の発生要因

 

 色眼鏡(認知バイアス)は様々な要因で生じます。ここでは代表的な2例を以下に挙げます。

 

 1.防衛本能によって無意識あるいは意図的に目を反らす

 

   「本当に困っていることが自分にとって都合の悪いこと」である場合、

  防衛本能から「無意識のうちに(あるいは意図的に)気付けなくなる」ことがあります。

 

   例えば自分の夫あるいは妻が浮気したとき、浮気した夫や妻その人を責めるのではなく、

  その不倫相手の方をと責める(あなたが誘ったんでしょ!など)といったパターンです。

 

   何故不倫相手のほうを責めるかと言えば、浮気した夫や妻を責めてしまうと自分に

  直接反撃がくる可能性があり(お前が○○だったからだ!など)、それを避けるためです。

  (他の理由としては「夫(or妻)が怖いから」なども考えられます)

 

 2.知識が不足している状態での推論


   もう一つは、「知識が不足して因果関係が成立するか不明な状態で推論する」

  パターンです。

 

   これは人が『安心安全を求める本能』と『推論する能力』の両方を持っているが故です。

 

   推論材料が足りないことが分かっていても、一先ず安心したいがために、人は推論を行います。

   その結果、より安全(と自分が考えるほう)に結論をだし、それを他人にも強制することで

   自らの安心安全を求めようとします。

 

   例えばワクチンの危険性について。

 

   特定のワクチンには確かに危険性があるのかもしれません。しかし「それ」を確認するには

  一次資料となる論文をありったけの数、自らの目で見、慎重に判断していかなくては結論

  できません。

   

   それをせず「いやこれこれこういう事例(1~2例)を新聞記事や雑誌記事で見た。

  であるからしてワクチンは”みな”危険だ」と過度の一般化を含めて結論するのは

  当面の安心安全を求めるが故の早まった結論と言わざるを得ません。

 

  (自分側に都合の結論を出している論文だけを拾い上げ結論づける人間は、

   意図して扇動している人間です。ですので当記事で取り上げる現象とはまた別のモノです。)

 

以上